リモート活用、思わぬ効用 コロナ禍でも「爆発力あるチームに」 ― ボッチャ村上監督 (時事ドットコムより)
ボッチャ日本代表の村上光輝監督が東京パラリンピック開幕1年前に際し、取材に応じた。4年前のリオデジャネイロ大会ではチームで銀メダルを獲得し、来夏も期待がかかる。新型コロナウイルスの流行で通常の選手強化が進められない状況にも、「工夫すればいろんなことができて強くなれる。うまくいっている部分もある」と前向き。来夏を「その集大成の舞台」と位置づける。
脳性まひで肺などの呼吸器に障害を抱える選手が多いボッチャにとって、感染症は大きな脅威。選手が1カ所に集まっての練習はまだできない。そこで4月から、自宅など個々の練習場所で、テレビ電話を通じたリモート練習を開始。6月には強化指定選手をリモートで集めた合宿も行い、フィットネストレーニングや小さな空間で対戦する「テーブルボッチャ」などを重ねてきた。
テレビ電話を活用すれば「一緒に過ごしているかのようにトレーニングや食事の指導ができる」と新たな発見もあった。筋肉量が増えている選手もいるといい、集まれない中でも「できることをやる。基礎体力づくりの面では間違っていない」と手応えを感じている。
選手間のコミュニケーションも活発になった。「通常の練習が始まったら爆発力のあるチームになっていると思う。3カ月後に大会があっても合わせられる」と自信をのぞかせる。
リオ大会でボッチャの知名度は一躍向上し、その後も結果を残し続けている。村上監督は「勝ち続けて、見てもらえる競技になることが必要」と感じており、東京大会で目標に掲げるのは「一戦必勝で全勝」。
ただ、今回の自粛期間中に代表チームがフェイスブックで動画を投稿したところ、「スーパープレー」が注目されず、「家でできるボール作り」が再生数を稼いだ。「社会的な立ち位置を再確認した」と村上監督。結果はもちろん、ボッチャが多くの人に楽しんでもらえる競技になるよう、模索している。
◇ 村上光輝監督の略歴
村上 光輝(むらかみ・みつてる) ボッチャ日本代表監督。順大スポーツ科学部卒。小学校から大学までサッカー部に所属。00年4月から16年3月まで福島県立特別支援学校に勤務。09年に日本ボッチャ協会強化コーチに就任。12年ロンドン、16年リオデジャネイロの両パラリンピックで日本代表コーチをつとめる。19年から現職。46歳。
<参考>
・リモート活用、思わぬ効用 コロナ禍でも「爆発力あるチームに」―ボッチャ村上監督
・東京パラ、暗中模索続くコロナ対策 障がい者協会幹部が対談―「世界各国悩んでいる」
以上
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